福井市東郷小で導入されている回転式の名札=福井県福井市

 大野市富田小では、ランドセルに記名欄があるが、記名しないように保護者に伝え、名札も着けないよう指示している。新入生は約20人いるが「子ども同士も教員もお互いにすぐ名前を覚え、地域の人も顔見知りが多い。特に不便は感じない」(同校)としている。

 2006年から「子どもの防犯ブログ」を運営しているセコムIS研究所の舟生岳夫さんによると、16年に埼玉県で発覚した少女誘拐・監禁事件を契機に、全国的に同様の取り組みが広がっている。

 フルネームを知られ、名前で親しげに声を掛けられると「子どもは、知っている人かなと気を許しがちになる」(舟生さん)と指摘。「名字や住所、電話番号などを知られると、さらに巧妙に信用させる手口につながる可能性がある」とし、持ち物に決めたマークを付けるなど、名前がなくても見分けられる工夫をするようアドバイスする。

 全国に先駆けて回転式名札の「キッズターナブル名札」を開発した「西敬」(大阪市)では昨年度、24万枚余りを販売した。西村宏之社長は「名札を着けないケースも聞いているが、着けていたほうが万が一の事故の際に、身元などをすぐに確かめることができる。(回転式名札が)親も子どもも安心して通学することにつながれば」と話している。

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