表彰式でグランプリの感想を語る永井瑚夏さん=3月、東京都千代田区の學士會館

 出版社のKADOKAWA(本社東京都)が主催する「第6回角川つばさ文庫小説賞」で福井工大福井高校1年の永井瑚夏さん(15)が最高賞のグランプリに輝いた。プラスチックごみの廃棄量が増えているという新聞記事から着想を得た物語で「自信作だったけれど、まさかのグランプリでとてもうれしい」と喜んでいる。

 2011年に創設された同小説賞は「一般」「こども」の2部門があり、今回、永井さんが応募したこども部門は全国の小中学生から428作品が寄せられた。同文庫の編集者らが審査し、グランプリ2点を含む入賞作24点を決めた。

 作品のタイトルは「飽食時代」。物語は、海に面した小さな国「N国」の大統領の重大発表から始まる。ごみの廃棄場所に困ったN国は、プラスチックごみを削減しようと、プラスチックを食べることを国民に義務化する法律を公布したという奇想天外な内容だ。当初は抵抗していた国民も次第に食生活を変化させ、おいしい調理法を生み出していく。

 そして300年後。N国の国民は野菜を全く食べなくなってしまった。プラスチックごみの増加に悩んでいたのに野菜の処理に手を焼くようになる―というストーリーだ。

 作品は400字詰め原稿用紙約15枚で、中学3年の夏休みに3日間で書き上げた。NIE実践指定校の同校では朝学習の時間に新聞を読み、感想を書く活動に取り組んでおり、永井さんはプラスチックごみの廃棄に関する記事が印象に残ったという。図書館で読んだ食糧廃棄をテーマにした本の内容と組み合わせ、ストーリーを紡いだ。

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