「こよみッション」を手にする加藤洋さん(右)ら発案メンバー

 福井新聞社と福井銀行、レディーフォーの3社連携によるクラウドファンディングサービス「ミラカナ」は、福井県内でさまざまな地域プロジェクトを始める人の資金調達を応援する。思いを伝えて共感の輪を広げ、全国の多くの支援者から少しずつの“やさしいお金”を集める仕組みだ。これまでにクラウドファンディングを活用した実行者は「福井に特化した窓口から、地域ならではの取り組みが発信しやすくなりそう」と期待を寄せる。

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 子ども向けの指令が一日一つ書かれた日めくりカレンダー「こよみッション」は2017年7月、クラウドファンディングで集めた資金で商品化が実現した。考案したのは、事業創出を目指す福井市の実践講座「Xスクール」を受講した20~40代の3人組。ウェブメディア編集長の加藤洋さん(43)=滋賀県=は「元手がない中で、資金集めも含めてみんなの力でつくりたかった」と語る。

 製作費とレディーフォーへの手数料を見込んで定めた目標額は120万円。3千円の支援者にはこよみッション1部を贈る―などのリターン(返礼)を設定し、2カ月で171人から129万円が集まった。商品化後に発送したのは約350部。うち約300部が支援者へのリターン分を占め、いわば前売りの収入を製作費に充てた形だ。

 加藤さんは募集期間中、サンプル版を携えて各地を訪ね、その様子をSNSで拡散。同時に、掲載する指令の内容も募集し、商品作りの“仲間”を増やしていった。ある支援者からは「商品じゃなく、思いを買ったんだよ」と言葉を掛けられた。苦労はあったが、そのおかげで「応援する気持ちをもらえたのが、お金を得るのと同等以上の収穫になった」。第2弾の商品化への手応えも感じている。

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