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 トルコ系ドイツ人監督のファティ・アキンが、ドイツで実際に起きたネオナチによる連続テロ事件をベースに作り上げた大傑作です。ヒロインは、ドイツのハンブルクで、トルコ移民の夫と可愛い息子と幸せに暮らしていた一人の女性。ある日彼女は、爆弾テロで夫と息子を失います。愛するものを奪われた女性がする二度の決断は、私たちの心を強く揺さぶってきます。

 基になった事件は、第二次世界大戦後におけるドイツ警察最大の失態と呼ばれていて、実はネオナチによる犯行だったにもかかわらず、移民同士の抗争と決めつけて犯人を10年以上野放しにしていたのだそうです。

 ヒロインは、本当にどこにでもいる一人の女性です。自分の愛する息子が、釘の詰め込まれた爆弾で殺されてしまったら、私はどうなってしまうんだろう。そんな想像など怖くてしたくもありませんが、映画の中で大女優のダイアン・クルーガーがその激しい怒り、悲しみ、絶望、すべての感情を見事に体現しています。移民問題は、これからきっともっと大きくなっていくし、とても難しい問題でもあります。辛くて、目を背けたくなるけれど、今だからこそ私たちが見るべき映画だと思いました。★★★★★(森田真帆)

監督・脚本:ファティ・アキン

出演:ダイアン・クルーガー

4月14日(土)から全国順次公開

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