ICカードで社員の入退館を管理するオールコネクト=4月6日、福井県福井市の同社本社

 働き方改革関連法案が4月6日国会に提出され、今後の審議が注目される。福井県内では既に、長時間労働の削減などを積極的に進める企業の取り組みが見られる。一方で、「人手不足に悩む地方の中小企業に働き方改革の余裕はない」との困惑も聞かれた。

 福井信用金庫(福井市)は長時間労働の是正に向け「残業時間の削減率」と「定時退庫率」を半期ごとの業績評価に組み入れている。預金や融資の目標と同等に、営業エリアの全5ブロックごとに総合的に評価して点数化する。

 また残業に関し、午後7時を超えて働く場合は本部に、同9時を超える場合は理事長に、事前申告・承認が必要な制度を設けている。担当者は「繁忙期の残業は致し方なく、メリハリを付けることが大切だ。各種取り組みが役職員の意識改革につながり、残業も大幅に減っている」と成果を明かす。

 オールコネクト(同)は月々の残業時間に上限を設定し、上回ると始末書の罰則がある。さらにサービス残業を防ぐため、ICカードで社員の入退館を管理し、上司に申告した残業時間と隔たりがないかチェック。パソコンを持ち帰ってのサービス残業もしないよう、インターネット上に保管してあるファイルへのアクセスは、基本的に社内からしかできなくしている。

 こうした取り組みは、過労自殺が社会問題となったことを受けて進めてきた。広報担当者は「限られた時間で成果を出すため、だらだら仕事をしない意識が浸透し、生産性が上がった」。2018年2月期の売上高は前期比で約60%伸びたという。

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