【論説】ルートインBCリーグの2018シーズンが7日、開幕。福井ミラクルエレファンツは8日、ホームで初戦に臨む。昨年バッテリーコーチを務めた田中雅彦氏が新監督に就任。36歳の若き指揮官が、どんな采配を見せてくれるのか楽しみだ。リーグ優勝はもちろん、伸び悩む観客動員数の底上げも期待されている。地域全体を沸かせるプレーに注目したい。

 田中監督は大阪府出身。PL学園高、近大を経て03年のドラフト4巡目でロッテに入団した。13年にはヤクルトに移籍。2球団で捕手、内野手として220試合に出場した。昨年もエレファンツで指導しておりチーム事情を熟知。選手の信頼も厚い。戦い方のプランは描かれているはずだ。

 新投手コーチには元中日投手の福沢卓宏氏を抜てき。兵庫県出身で1999年のドラフト2位で中日に入団、03年まで在籍した。07年からは社会人野球の福井ミリオンドリームズに所属した経歴を持ち、福井県とはなじみが深い。また昨年まで主将を務めた小野瀬将紀内野手は兼任コーチとなり、チーム力アップへの貢献を期待したい。

 BCリーグは昨年、新たに栃木、滋賀が参入し全10球団となった。日本野球機構(NPB)のドラフトでは過去最多の本指名4人、育成指名2人と実績を残した。一方で1試合平均の観客動員数は17年がわずか610人とNPBに遠く及ばなかった。巨人の3軍との対戦を組むなど手は打ったものの、効果が上がっているとはいえない。

 そこでリーグは今年から出場選手の年齢制限を26歳以下とする規定を設けた。27歳以上の選手を5人まで確保できるオーバーエージ枠を残したものの、低迷打開へ動いた形だ。ベテラン選手が試合に出れば、勝負には勝つが若手が育たない。リーグの村山哲二代表は「うまい野球を見に来たわけじゃない、というファンの声も多い。若者が全力疾走、全力プレーをやることに価値がある。もっとフレッシュな野球を見せるために決断した」と強調する。

 これによりエレファンツは昨年14人が退団し、練習生を含め14人の新人が加わった。中にはヤクルトの中村悠平捕手の弟、中村辰哉捕手もおり話題を提供した。リーグ全体では100人程度が入れ替わり、一気に若返った。さらに全選手がブログで情報発信する試みも始めた。

 12年目を迎えたリーグは、球団数の増加におごることなく、ファン拡大に知恵を絞っている。うまくいけば球団経営の安定につながり、選手もプレーに打ち込めるはずだ。エレファンツにはリーグの良い前例となれるよう、改革を率先して進めてもらいたい。
 

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