両親が残した一軒家に住む三郎さん(仮名)。亡き母の写真を眺めながら「将来が不安」と打ち明けた=3月、福井県福井市内

 内閣府の15~39歳対象のひきこもり調査(2015年)によると、「仕事や学校に行かず、半年以上、家族以外とほとんど交流せず、自宅にいる」の該当者は全国で推計約54万人。期間は「7年以上」が34・7%と最多だった。

 一方、総務省の労働力調査では15~44歳の無業者(仕事をせず、家事や通学もしていない人)は16年時点で約100万人。5歳ごとの内訳では40~44歳が約23万人で最も多い。ひきこもりが長期化する中、内閣府は18年度、40~59歳を対象にした初の実態調査を行う。

 ひきこもりの長期化は、問題を深刻化させる。龍谿さんは「支える、支えられるという親子の依存度が高まり、救おうにも外部の者が踏み込めなくなってしまうことがある」。ある関係者は「子どもが奴隷のように親を扱うといった、いびつな親子関係が長期間続き、その状態で安定してしまうケースがある」と打ち明ける。

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 三郎さんは10年ほど前に、自閉症スペクトラムと診断された。現在は作業所に通い、週に3回ずつ訪問看護、ホームヘルプのサービスを受けている。「周囲のおかげで生きていられる」と感じている。

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