巣の中に産み落とされた卵と「ふっくん」=4月4日、福井県越前市中野町(福井県提供)

 福井県は4月4日、同県越前市白山地区で飼育している国の特別天然記念物コウノトリのペアが卵を1個産んだと発表した。産卵は今年初で、6年連続。これまでで最も早い。

 このペアは2011年に兵庫県立コウノトリの郷公園(同県豊岡市)から借り受けた雄の「ふっくん」と雌の「さっちゃん」。福井県のコウノトリ支援本部でカメラを見ていた飼育員が気付き、4日午前11時半ごろ目視で確認した。カメラの記録から3日午後11時半ごろに産卵したとみられる。

 ペアがこれまで白山地区で産んだ計22個の卵はいずれも無精卵だった。風切り羽を切って飼育していることが交尾に影響している可能性があり、今季は羽を切らずに越冬させた。昨年12月から隣接する別のケージに2羽をそれぞれ隔離し、3月14日に元のケージに戻すまで約3カ月半、接触できない状態だったが、その日から交尾が確認されたという。

 ペアは交代で巣に入って卵を抱くなど、仲の良い様子を見せている。県自然環境課などは「今年こそひな誕生を」と期待を膨らませている。

 コウノトリは通常、1週間程度の間に2~5個産卵する。産卵終了と判断した日から10日後をめどに、有精卵か無精卵かを判別する検卵を行う。

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