大飯3、4号機の原子炉起動に向け、オフサイトセンターでの作業に当たる関電社員=1日、福井県おおい町

 関西電力は1日夜、大飯原発3号機(福井県おおい町、加圧水型軽水炉、出力118万キロワット)の原子炉を起動した。昨年3月の東京電力福島第1原発事故後、定期検査で長期停止していた国内原発の再稼働は初めてとなる。

 中央制御室では、特別な安全監視体制の責任者を務める牧野聖修経済産業副大臣のほか満田誉副知事、時岡忍おおい町長らが立ち会う中、午後9時、運転員が制御棒を引き抜くレバーを操作し、原子炉を起動した。

 運転員らは計器類のチェックを通して原子炉内の状況などを確認しながら、制御棒の引き抜きを続ける。53本の制御棒を約9時間かけて引き抜き、2日午前6時ごろ、原子炉で核分裂が連鎖的に起きる臨界に達する見通し。

 順調に進めば4日にも発電・送電を開始して調整運転に入り、8日ごろフル稼働する見込み。

 大飯3号機は昨年3月18日に定検入り。再稼働の前提とされたストレステストの1次評価結果を10月に提出した。政府は今年4月、新たに示した安全基準に基づき安全は確保できると判断し、地元に協力を要請。おおい町、福井県の同意を受け6月16日に再稼働を最終決定した。

 既に再稼働の準備作業に入っている大飯4号機(加圧水型軽水炉、出力118万キロワット)は、早ければ7月17日に起動、20日に送電を始め、24日にフル稼働となる。作業に時間がかかればフル稼働は7月31日までずれ込む。

 関西電力大飯原発3号機の原子炉起動に立ち会った牧野聖修経済産業副大臣は1日夜、同原発内からテレビ会議システムを通じて「ある種の緊張感を持って起動を受け止めた」と語った。再稼働について「賛否両論、国論が二分する中、政府として現実的に避けては通れない大きなことであり、第一歩を踏み出せた」と述べた。

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