学位記を手に「研究に年齢は関係ない」と話す小谷正典さん=3月、福井県永平寺町の福井県立大永平寺キャンパス

 担当教官の原田政美経済学部教授(64)は「研究に対する意志が強く、大変よく勉強されていた。日本の鉄道史研究に新たな論点を実証した」と小谷さんの努力をたたえる。1992年の県立大開学時から教壇に立つ原田教授によると同大で「70歳代の博士号取得は記憶にない」という。

 3月23日に学位記を受け取った小谷さんは「10年で研究成果を形にしたいと思っていたので目標が達成できて良かった。原田先生はじめ経済学部の先生方、大学事務局や図書館職員の皆さんのおかげでここまでたどり着くことができた」と顔をほころばせた。

 今後、論文について精査を進め、書籍化や専門誌への掲載を目指したいという。「高齢化の進展に伴い、社会基盤としての公共交通、鉄道の重要性は高まっている。都市計画や鉄道政策を検討、立案する上でも、先人の研究や過去の施策に立ち返り、現在の技術やニーズに合わせて新しい構想を描いていくことが大事だと思う」と話している。

関連記事