品物の少なくなった店内で最後の買い物を楽しむ来店者=29日、福井市東郷二ケ町のくみあいマーケット東郷店

くみあいマーケットうずら店

くみあいマーケット美山店

くみあいマーケット下六条店

 JA福井市が運営するスーパー「くみあいマーケット」の市内最後の4店舗が3月29日、閉店した。経営は恒常的に赤字だったが、周辺に他のスーパーはなく住民の生活を守るため約40年営業を続けてきた。住民は買い物難民化を不安がる一方で、愛着のある店で最後の買い物を楽しんだ。

 閉店したのは下六条店(開店1974年)、うずら店(同75年)、美山店(同79年)、東郷店(同80年)。人員削減や定休日の増加など経営効率化を図ってきたが、赤字解消には至らなかった。

 同市東郷二ケ町の東郷店では午前11時ごろに大勢の客が訪れ、名残惜しそうに店内を見回し買い物していた。毎週訪れる山腰信子さん(78)は「これからは街中まで買い物に出ないといけない。店内で知り合いと会っておしゃべりするのも楽しみだった」と残念がっていた。

 同市美山町の美山店では、客が店員と会話しながら最後の買い物を楽しんだ。木ノ内千數慧さん(80)は「周りにはお店がなく、この店だけが頼りだった。肉や魚はここで買っていたのに」と困り顔。山本二三子さん(70)は「これからは街中や大野まで出ないといけないので、1週間分をまとめ買いするとかしなければ」と寂しそうに話していた。

 JA福井県経済連によると、「くみあいマーケット」は地域JAが運営するスーパーとして、県内では昭和40年代に誕生。1981年には33店舗あったが、競合スーパーやコンビニの増加とともに減少した。美山店が運営していた移動購買車1台は、Aコープみゆき店が引き継ぎ営業する。

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