福井県庁

 福井県と県内に本店を置く金融機関などは26日、成長志向の中堅、中小企業に出資し、株式上場を支援する総額5億1千万円の「ふくい未来企業支援ファンド」を設立した。官民が共同出資する投資ファンドは県内で初めて。存続期間は10年で、この間に10社程度の新規上場企業を誕生させたい考えだ。

 県が24・5%に当たる1億2500万円を出資。残りは福井銀行、福邦銀行、福井、越前、敦賀、小浜の4信用金庫、ゆうちょ銀行が出資する。出資割合は非公表。福井銀子会社の福井キャピタル&コンサルティング(C&C)と、政府系ファンドの地域経済活性化支援機構(REVIC)の子会社が運営する。

 投資分野は福井C&Cが既に手掛ける観光、農林漁業を除く全ての分野。県内産業の中核である製造業を中心に、IT、サービス、小売りなどの有望企業を選び、1社当たり1億円を上限に投資する。新年度は2、3社を選定する予定。上場基準を満たすための健全な経営体制の構築に加え、事業拡大に向けたコンサルティングなども行う。

 県庁で同日、記者会見した福井C&Cのコンサルタント、前田英史氏は「オーナー企業の代替わりの時期を迎えており、上場に前向きな若手経営者も多い。10年のスパンで、中小・ベンチャーなら5年ほどで上場への足固めをし、売上高を20億~30億円に成長させて上場という流れになる」と説明。投資により資金調達の選択肢が広がることから「研究開発や新規事業に使うことで、より大きく成長することもできる」と話した。売上高や利益など既に上場基準をクリアしている中堅企業に対しても上場を促す。

 県内の上場企業は現在14社。県新産業創出課の西澤弘純課長は、上場により企業の知名度、信頼度が上がる効果があるとし「県内外の優秀な人材確保につなげてもらい、福井の経済をけん引する企業へと成長してもらいたい」と期待感を示した。

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