■「財源確保」へ一手

 市のスポーツ施設では、福井国体でバドミントン会場となる勝山市体育館ジオアリーナが最近の代表例。全国公募し、2016年に愛称が決まった。日本ジオパークに再認定された「恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク」にちなんだ地元を象徴する名前で、市の担当者は「しっくりきている」と定着を感じている。

 一方、福井県越前市は全国的に広まっている命名権を県内スポーツ施設で初めて導入した。地元2社と続けてパートナー契約を結び、16年に整備した市サッカー場は武生特殊鋼材ドリームサッカー場、17年完成の武生中央公園総合体育館は越前市AW―Iスポーツアリーナと命名された。

 越前市スポーツ課の西山和秀課長は「維持管理のランニングコストが大きく、使用料だけでは賄えない。財源確保が課題だった」と背景を説明。特に体育館は総事業費約31億円をかけ、建て替えた。企業が払う命名権料は年間200万円で運営費などに充てる。福井国体のフェンシング会場であり、「産業都市をアピールし、企業と連携した活用もできる」と強調する。

 ■県内導入広がるか

 体育館の命名権者となったアイシン・エィ・ダブリュ工業(越前市)は宣伝効果に加え、「バスケットボールWリーグの試合招致などで地域活性化に貢献でき、社員が割安で使えるなど福利厚生のメリットもある」(総務部)としている。

 命名権を取得した地元2社はスポーツ振興への理解があったが、西山課長は「当初は応募があるか不安だった」と明かし、他の施設での導入には慎重な姿勢。他県では命名権スポンサーを募っても応募が少なかったり、再公募したりするケースも。福井県は導入を検討しておらず、県内で今後広がるかは不透明だ。

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