職員の着服について謝罪するJAたんなんの牧野正男組合長(右から3番目)=19日、福井県鯖江市上河端町のJAたんなん本店

 福井県内JAではこれまでも職員による不正融資や着服が相次ぎ、昨年8月にはJA福井市で職員による約1億6千万円の着服が発覚。県内全12JAは昨年1~7月分の緊急点検を実施し、内部管理態勢の強化に努めるとしたが、今回発覚したJAたんなんの男性職員による着服は、その直後の昨年9月から7カ月の間に行われていた。

 「普段の勤務態度からは分からなかった」「緊急点検直後だけに残念」とJAたんなんの幹部らは沈痛な表情を浮かべたが、教育、チェック体制が依然甘かったことを露呈する結果となった。

 今回の着服では、別の職員が問い合わせする2カ月以上の入金遅れにならないようにするなど、制度の抜け道が突かれていた。JAたんなんによると、この“2カ月ルール”は、昨年8月段階の再発防止策では見直されなかった。

 会見で同JAの牧野正男組合長は「職員の教育徹底、内部監査の充実強化に取り組む」と述べ、早急に全貯金者約3万6千人に対し残高確認書を郵送し調査するとした。また再発防止に向け全JAでの取り組みとして、4月以降、定期積金の集金時には必ず受取書を発行するよう変更するなどの対策をとるとした。

 今回の事態を受けJA県中央会は20日、各JAの参事らを集めて緊急会議を開き、再発防止策などを協議する。今後、他に不正が行われていないか全JAを対象に改めて点検するとした。

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