益茂証券が合同企業説明会に参加した学生に発行する“株券”。福井県内企業は学生に自社をPRしようと躍起だ=3月1日、サンドーム福井

 就活生との重要な接点となるインターンシップにも工夫が見られる。社長のかばん持ちインターンを実施したのは平林印刷(福井市)。1日限りの「ワンデー」型で、顧客との面談など1日べったりと社長の仕事を見てもらい、経営の在り方や将来性を社長が直々に発信した。清水昌美・管理部長は「ありきたりでは振り向いてくれず、工夫が必要。若手中心にチームワークがあり、元気な社風を感じてもらえた」と手応えを話す。

 ■本質を伝える

 就活戦線は会社説明会が3月1日に始まり、面接などの選考活動解禁は6月1日、正式内定は10月1日で、3年続けて同じ日程だ。企業、学生とも活動が年々前倒しになっており「3月1日に“用意ドン”だけれど、実際はもう終盤」(鯖江市の製造業)との声も漏れる。

 住宅建材販売、内装工事のタッセイ(福井市)は説明会前のプレ期間を重視、インターンなどで80人超の学生に建設業の将来性を伝えてきた。

 田中陽介副社長は3年前から、自ら採用を担当している。コンセプトの「惚れて、惚れられたい」は定着し、説明会では人気のブースに。学生にラブレターを渡し、建築系学科専攻の男子学生は、いきなり副社長面接ができる“えこひいき選考”なる手法も実施している。田中副社長は「北陸新幹線や東京五輪など建設業には追い風だが、若い世代が少ない。社会から必要とされる会社、人材になれるんだという本質的なところを伝えている」と熱い。

 採用コンサルタントを手掛けるリンクメーカー(あわら市)の大連達揮代表は、採用難の時代で、自社の強み、採用の目的や対象とする学生を明確に打ち出し、ブランディングすることが大切になると指摘する。「従来と同じ、大手と同じ手法では埋もれてしまい勝てない。少しとがった打ち出し方をして、差別化することで勝ち組になれる」と話している。

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