日本競輪学校に合格した脇本勇希(左)。右は市田佳寿浩=福井競輪場

 兄の背中を追い、競輪の世界へ―。福井県立科学技術高出身で自転車の脇本勇希(19)が日本競輪学校に合格した。リオデジャネイロ五輪代表で兄の脇本雄太(28)と同じプロでの活躍を誓い、「兄弟で2020年東京五輪出場」の夢にも向かって新たな一歩を踏み出す。

 脇本勇希は高校3年の2016年、世界ジュニア選手権に出場。岩手国体少年男子ケイリンで準優勝した。師匠でもある雄太が「自分より上かもしれない」と言うほどの素質を持ち、16年秋に日本競輪学校を受験したが、2次試験で不合格。「ショックで1カ月ぐらい立ち直れなかった」と振り返る。

 挫折を経て再出発したが、“浪人中”の練習環境は課題だった。世界を転戦する雄太は面倒を見られないため、同じS級1班の市田佳寿浩(42)に地元福井での指導を依頼した。

 大先輩からプロになるための心構えをたたき込まれ、夜遅くまで自転車漬けの日々を送った勇希は2度目の挑戦で日本競輪学校に合格。遠回りしたが、「自分に足りない部分を知る大事な1年だった。自分の足で稼いで、(身の回りの世話など生活面で)支えてくれた姉に恩返しする」と誓った。5月に入校し、順調なら来年夏にプロデビューとなる。

 雄太は昨年12月、ワールドカップ(W杯)第4戦の男子ケイリンで初優勝。W杯同種目の日本勢制覇は14年ぶりの快挙となった。偉大な兄が目標の勇希は「上がり200メートルタイムが速すぎて次元が違う。まだ追いつくイメージができない」とも。

 東京五輪まで2年余り。男子短距離の選手層は厚いが、「競輪学校で代表コーチの目に留まれば、可能性はある。もっともっと強くなりたい」と兄弟出場の夢へ走り続ける。

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