ストーカー被害の相談件数の推移

 昨年1年間に全国の警察に寄せられたストーカー被害の相談は2万3079件(前年比342件増)に上り、統計のある2000年以降で最多だったことが15日、警察庁のまとめで分かった。ストーカー規制法による摘発件数も926件(157件増)で過去最多を記録。昨年の改正法施行で対象行為が拡大された影響があるとみられる。

 相談件数が2万件を超えるのは5年連続となり、警察庁の担当者は「高水準の状態が続いている。警察のストーカー事件に対応する体制が整ったことで、相談しやすくなった可能性がある」と話している。

 福井県警が受けたストーカー被害の相談件数は74件で、前年から48件減り、島根県警と並んで全国で最も少なかった。一方、ストーカー規制法や刑法などを適用した摘発件数は29件で5件増えた。福井県警は「相談前に暴行や脅迫などで通報があり、容疑者を積極的に摘発した結果」としている。

 改正ストーカー規制法では、会員制交流サイト(SNS)によるメッセージの連続送信や、自宅や勤務先の周辺をうろつく行為なども規制対象となった。緊急時には、ストーカー行為をやめさせる禁止命令などを、事前の警告なしに警察が出せるようになった。

 この影響によって、警告は3265件で前年より297件減ったのに対し、禁止命令などは173件から662件へと大幅に増加した。

 福井でも警告は25件で前年より16件減ったのに対し、前年なかった禁止命令などは15件に上り、命令違反で2人を摘発した。

 被害を相談した人は、88・3%を女性が占めた。年齢層は20代と30代が多く、合計で60%を超えた。加害者は不明な場合を除き、少なくとも82・7%が男性だった。

 被害者と加害者の関係では、「元を含む交際相手」が44・8%で最多。ほかに「知人友人」が13・2%、「勤務先同僚・職場関係」が11・0%、「内縁や元を含む配偶者」が7・4%など。一方で「面識なし」が7・4%だったほか、「関係、行為者不明」も7・8%など、対策が難しい被害もあった。

 都道府県警別の相談件数は、東京の警視庁が最多の2426件で、福岡県警の1589件、愛知県警の1322件が続いた。

 ストーカー規制法での摘発とは別に、被害が傷害事件や殺人事件などに発展したため、刑法や特別法を適用した摘発件数は1699件(前年比220件減)。内訳は住居侵入が305件、脅迫が285件、暴行が167件などだった。

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