自宅和室の祭壇前に置かれた男子生徒の卒業証書=13日、福井県池田町

 昨年3月、当時2年生だった福井県池田町池田中の男子生徒(14)が校内で自殺してから14日で1年となる。13日には中学校で卒業式があった。

 男子生徒の自宅に飾られた祭壇には今も同級生らからの花束が絶えない。好きだった漫画本やゲームに囲まれた遺影を前に、遺族は「私たちにとってあの子は2年生のまま。卒業じゃなくて止まっている」と癒えない悲しみを明かした。

 ―この1年、どういう思いで過ごしましたか。

 母 いろいろずっと考えて、結局は「なんで」という思いが一番ある。去年の今ごろはすごいつらい思いをしていた時期。なんで学校に行かなくていいよって言ってあげなかったのかな、もっと話をいっぱい聞けばよかったなと。気持ちの整理はまだ全然つかない。

 ―将来の話もしたそうですが、記憶に残る会話は。

 母 ちょうど(亡くなる)前日、学校から帰ってすぐに建築に興味があるって話していた。それから、バレンタインデーのお返しをしようって、チョコをくれたクラスメートの家に私と一緒に配りに行った。

 祖母 その週末は家族や親戚でバーベキューしようって話していた。月末には温泉を予約していたし、暖かくなったらみんなで冠山に登ろうって言っていた。でも3月14日の朝、家を出たところで止まっている。冷たくなって帰ってくるなんて思わんでね。

関連記事