コンクリートブロックのマスに入れられた犬=2017年12月、福井県坂井市内(県内動物愛護グループ提供)

 福井県坂井市内の動物飼育施設で一時約400匹の犬猫が過密状態で飼育、繁殖されていた問題で、飼育方法を巡り虐待かどうか見解が分かれている。動物愛護団体側が「狭いケージや、コンクリートブロックマスに過密に入れるなどの虐待を行った」とする一方で、業者を指導監督する県側は「明らかな虐待はなかった」と話す。平行線をたどる背景には法律の曖昧さが浮かび上がる。

   ■  ■  ■ 

 コンクリートブロックで囲まれ、金属製の網が敷かれたマスで泣き叫ぶ犬や、ケージの中でくるくると回る犬。給餌時に首根っこをつかまれてケージに押し込められる犬―。

 公益社団法人日本動物福祉協会(JAWS、本部東京都)が公開した複数の動画には「虐待問題をしっかりと把握してほしい」(同協会)とする現場の様子が収められている。これに対して、県は「虐待と認定するのは難しい」との認識で一貫している。

 12日の県議会予算決算特別委員会でも問題は取り上げられた。

 田村康夫県議(県会自民党)が「(問題の施設の)立ち入り検査ではどのような状況だったのか」と質問。池田禎孝県健康福祉部長は「このまま続くと不適正飼育に陥る状況だった」と、撮影された昨年12月時点では「適正」だったととれる答弁をした。

 田村県議は、県の立ち入りがずさんだった可能性があることを指摘した上で「立ち入りし、正すのは行政しかできない。条例を作って二度とないようにすることも考えてほしい」と訴えた。

 
関連記事