自民党福井市支部の緊急役員会で、あいさつする稲田朋美氏(右)=10日、福井市の福井県繊協ビル

 自民党福井市支部長の稲田朋美衆院議員は10日、昨年12月の福井県連会長人事に異議を唱え、支部から県連に仕切り直しを求めていた申し入れ書を事実上撤回する考えを明らかにした。「県連との協議で、会長公選規定の抜本的な見直しに前向きな回答を得た」ことなどが主な理由。態度を保留していた県連顧問の役職も引き受ける意向を示した。12日に県連に伝える。市内で開かれた支部の緊急役員会後、記者団に説明した。

 稲田氏は会合冒頭「県連そして自民のごたごたは日本と福井県の将来にとって決していいことではない。秋には総裁選があり、年が明ければ統一地方選と参院選がある。支部一丸となって県連に協力し、党員党勢の拡大や重要な選挙に前向きに取り組むべきだと思う」とあいさつした。支部が県連に提出した申し入れ書の取り扱いを巡るその後の協議は非公開で行われた。

 終了後、稲田氏は記者団に「県連の山崎正昭会長(前参院議長)や執行部と話をした結果、会長公選規定を抜本的に見直すという回答をいただいたので、未来志向で県連の運営に協力していくことでまとまった」と説明した。申し入れ書では、県連大会を再度開いて会長人事を仕切り直すよう求めていたが「こだわらない」と強調。「申し入れに対し実質的に前向きな回答をいただいたと理解している」と事実上の撤回を表明した。

 県連の顧問就任については「態度を保留していたが、県連に協力するということは受けるということだ」との考えを示した。稲田氏と同じく会長人事の仕切り直しを訴えている高木毅衆院議員と滝波宏文参院議員に対しては「役員会の開催前に話をしており、理解を得ている」とした。

 高木氏と滝波氏は福井新聞の取材に対し「稲田氏から福井市支部で協議するとの話は聞いていた」と話した。その上で高木氏は稲田氏の今回の判断について「県内の雪害対応に力を合わせる必要があるし、総裁選のほか、統一地方選、参院選と重要な選挙が続く。自民が一つになって対応しなければならないと思う」と述べた。滝波氏は「稲田氏から詳細をうかがった上で対応を考えたい」と話した。

 県連会長人事を巡っては、昨年12月17日に開かれた定期大会で、会長選挙管理委員会が「推薦人の多い方を候補者として受け付ける」との要件に基づき、高木氏より推薦人の1人多かった山崎氏を会長候補として報告した。山崎氏が新会長に選ばれたものの、選管委員長が山崎氏の推薦人に名を連ねたことなどに異論が噴出。高木氏と稲田氏、滝波氏が支部長を務める選挙区支部・地域支部などが、仕切り直しを求める申し入れ書や要望書を県連に提出していた。

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