つきたての餅を丸める子どもたち

今回、僕は約五升のもち米を用意しました。1セイロに8割ほど餅米を敷きつめ、4段重ねで、どんどん蒸しあげます。大雪の中、蒸されるセイロからは湯気が上がり、なんとも田舎ならではの風情がある風景です。一番下のセイロから順に蒸した餅米を臼に入れ、まずは、力のある男性がもち米を小突き(餅米を潰す)作業で、つくための下準備をします。これがある程度出来たら、ようやく、杵でテンポ良くつく作業に入れます。子どもから大人まで、みんなでかけ声を合わせて、杵を振り下ろし、「よいしょー!よいしょー!」。物珍しい光景に、子どもたちは臼のまわりに行列になり、「次は僕がやる!」「私もやりたい!」と、興奮状態です(笑)。すると、大人たちも負けじと、ぺったん、ぺったん、作業に加わります。

最近では、出来合いの綺麗なお餅がスーパーに並んでいますし、ご家庭で作る場合も餅つき機という便利な家電を利用する方がほとんどだそうです。参加いただいた大人の方にも「生まれて初めて、餅をついたよ。すごく大変だけど楽しかった!」という声がたくさんありました。

さて、餅つきの醍醐味。
つきたてのお餅は、だいこん舎さんが用意してくれたてんさい糖で優しい甘さに煮たあずきぜんざいと、雪の下から掘り起こした大根のおろしでいただきました。おかわり、おかわりと、本当に美味しそうに召し上がってくれました。「つきたて、杵と臼でついたお餅は、普段食べているお餅と全然ちがうね!」子ども達はもちろん、大人の方々にとっても、いい体験になったようでした。

ひとしきりおなかが満たされた後は、残りのセイロのもち米をさらにつきあげ、主婦の皆さんが、なんとも手際よく丸め、もろぶたに並べて、お持ち帰りように仕上げていきます。気になる子どもたちも、見様見真似に習いながら丸めていきますが、手に餅がくっついてしまったり、筋ができてしまったり、と苦戦する様子でした。次第に、丸められるようになった器用な女の子もいました。

相変わらず、外はしんしんと降り積もる雪景色でしたが、お餅を触ることにも飽きてしまい、おなかいっぱいになった子どもたちは、かまくら作りなど雪遊びにはしゃぎはじめ、冬の伝統的な風景を思わせるイベントになりました。(福井県青年農業士 井上高宏)

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 【ゆるパブコラム】福井の若者や学生、公務員、起業家、経営者、研究者などがゆるくつながり活動する一般社団法人ゆるパブリック(略称:ゆるパブ、2015年福井に設立)が、さまざまな視点から福井のまちの「パブリック」に迫ります。ゆるパブメンバーを中心に執筆中。

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