愛知県豊田市内の路線を走る燃料電池バス。福井県敦賀市は外国大型クルーズ客船の敦賀港寄港に合わせ、4月17日に試験運行する(敦賀市提供)

 日本海側初の広域的な水素エネルギーの関連産業や活用社会の拠点を目指す福井県敦賀市は4月17日、水素を燃料に走る燃料電池バス(FCバス)を一日限定で試験運行する。敦賀港に寄港する外国大型クルーズ客船の見学に訪れる市民の無料シャトルバスとして利用し、市民に水素への理解を深めてもらう。FCバスが県内を走るのは初めて。

 FCバスは、燃料タンクの水素と空気中の酸素を反応させて発電しながら走り、二酸化炭素を排出せず、静粛性が高いとされる。国は2020年度までに100台程度、30年度までに1200台程度の導入を目標に掲げ、東京都では既に都営バス路線に使っている。

 敦賀市は、周辺5市町と広域経済圏を目指す「ハーモニアスポリス構想」の一つとして、水素関連の計画を策定中。燃料電池車や水素ステーションの導入、水素関連産業の育成などを掲げている。FCバスの試験運行はその一環で、新年度当初予算案に207万7千円を計上した。

 FCバスは、唯一の国産メーカーであるトヨタ自動車から借りる。購入すると1台約1億円で、乗車定員は立ち席含め77人。水素をフル充填した場合、市街地での走行可能距離は200キロという。

 4月17日は外国大型クルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス」が敦賀港に寄港。FCバスは、歓迎や見学に訪れる市民を乗せるシャトルバス7台のうちの1台に使い、市きらめきみなと館と同港鞠山北岸壁を往復する。片道約3キロ、乗車時間10分程度。シャトルバスの運行時間は客船寄港の午前7時~午後5時に合わせ検討している。

 市は、FCバスに体験乗車した市民を対象に乗り心地などを聞くアンケートを行うほか、走行データも集め、策定中の水素関連の計画に反映させる。

 市ふるさと創生課は「多くの市民がFCバスに乗車して水素に親しんでもらい、市のエネルギー多元化の取り組みに生かしていきたい」としている。

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