植え込み型補助人工心臓を装着してコントローラーの入ったバッグを身に着ける男性患者と門田治副院長(左)=福井市の福井循環器病院

 福井市の福井循環器病院が、心筋症患者の心臓機能を助ける「植え込み型補助人工心臓」を装着する手術を北陸3県で初めて行った。血液ポンプを体内に埋め込む「植え込み型」は、入院生活を要する従来の「体外設置型」と異なり、患者が在宅で過ごせるのが利点で、細菌感染のリスクも低減できる。

 植え込み型の補助人工心臓は、左心室から血液を吸い出して大動脈に送り出すためのポンプを心臓に取り付ける。ポンプからつながる電気ケーブルを腹部から出し、ポンプの回転数を調節するためのコントローラーにつなげて使用する。コントローラーはショルダーバッグの要領で持ち運べるようになっている。

 国内の心臓移植は、ドナー不足から年間数十件にとどまっている。希望してから移植までに平均4年程度かかるとされ、その待機期間に補助人工心臓が使われる。病院に備え付けの体外設置型に比べ、植え込み型の場合は、自宅で日常生活を送りながら仕事に復帰することも可能。待機期間の入院費が生じず、患者の経済負担も軽くなるという。

 体外設置型が体外のポンプから血液を送る管2本を腹部に差すのに対し、植え込み型は細く柔軟な電気ケーブル1本を通すのみで、細菌が体内に入って感染症を引き起こす危険も抑えられる。

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