犬猫用の厳選したグッズやフードが並ぶ「ミグノンプラン」店内。キャットウオークでは保護された猫たちが遊んでいる=東京都渋谷区

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 岡山市にあるペットショップ「シュシュ岡山店」では開店から10年ほど行っていた犬猫の販売を15年1月にやめた。代わりに行政施設に収容されている保護犬を預かり、里親に引き合わせている。18部屋あったスペースは4部屋にし、成犬にも十分な広さを確保した。

 同店マネジャーの澤木崇さん(43)は「産ませて流通させるビジネスをしながら、殺処分せざるを得ないほど飽和している矛盾。もうけは業界が得て、尻ぬぐいを行政とボランティアがすることへの嫌悪感があった」と話す。

 生体販売の売り上げ分は減収となったが、一方で「全国の応援者によるペットフードなどの通販利用が増えた」。今期(17年9月~)は過去最高の収益になる勢いだ。

 全国からは応援メールが届き、従業員は誇りを胸に働く。「保護犬が店を通じて家庭犬になり幸せになっていく姿を見られることがやりがいにつながっているようだ」と澤木さんは話す。

 ペットフード協会(東京)の17年の推計では、保護されている犬猫を譲り受けたことを指す「シェルターからの譲渡」は犬1・8%、猫1・9%だった。

 澤木さんは「命の売買が行われない日本にしたい。救いを必要とする命を譲渡するのが、新しいショップの形だと信じている」。友森さんも「ペットは買うのではなく、譲り受けるのが普通の社会になったら」。「命を売らない店」は「ペットと生きる」ことに新たな息吹をもたらしている。

 

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