今春オープンに向けて急ピッチで整備が進む「ふくい動物管理指導センター(仮称)」=福井市徳尾町

 背景には、飼い猫を無計画に繁殖させて、センターに持ち込むことを繰り返す飼い主に避妊去勢を勧めたり、まずは本人が譲渡を呼び掛けるまで引き取りを拒否したりといった地道な指導がある。

 何より「飼い主の意識向上が大きい」と糸井さんは話す。「動物が家族の一員として、より身近になっているのではないか」。ペットがいなくなったときに警察や自治体に連絡することも定着してきたようだという。

■「命の教育」へ新施設

 今春オープンに向けて急ピッチで整備が進む福井市徳尾町の「ふくい動物管理指導センター(仮称)」。県は「人と動物が共生する福井」の実現を図る中核施設と位置付ける。

 新センターに収容動物の飼養管理を集約し、従来の健康福祉センターではできなかった長期間の収容を可能にする。また、不妊去勢やマイクロチップ挿入、基本的なしつけなどを施すことで、譲渡率向上を目指す。

 従来の動物愛護フェスティバルといった啓発イベントに加えて、「飼い方・しつけ方教室」といった飼い主教育、児童生徒に対する命の尊さを訴える教育などを展開していく計画。糸井さんは「正しい飼い方を伝えることで、不要な繁殖や捨てられる犬猫が減り、結果的に処分する犬猫がゼロになれば」と話す。

 センター整備を要望してきた県獣医師会の松澤重治会長は「動物の命の尊厳を守ることの大切さを県民に伝えられる施設になってくれれば」と期待している。

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