北陸新幹線の福井県内用地取得率

 2023年春の北陸新幹線敦賀開業に向け、福井県内全区間の高架橋やトンネルなどの工事発注が1日に100%となった。工事に入る前提となる用地取得もゴールが目前に迫っている。工事発注の完了時期は当初目標から1年遅れとなったが、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は「5年後の開業への影響はないと考えている。18年度内には県内全工区で着工できる見込みだ」と説明している。

 県新幹線建設推進課によると、県内の工事区間は延長76・3キロ。当初は、09年2月に完成した新幹線福井駅部800メートルの1工区を除く38工区の発注を16年度末までに終える予定だった。しかし入札不調・不落などが相次ぎ遅延。鉄道・運輸機構は業務量を減らして業者が受注しやすくなるよう40工区に分割した結果、17年12月末までに39工区の発注が完了した。越前市と南越前町にまたがる残り1工区は今年2月に東京の建設会社が落札し、鉄道・運輸機構は3月1日付で契約を結んだ。

 工事発注済み区間では、今年1月に福井市啓蒙地区の住宅地で高架橋建設が始まるなど建設が本格化している。

 用地取得も大詰めを迎えている。県が鉄道・運輸機構の委託を受けて交渉に取り組んでおり、今年1月末現在で県内区間85万3千平方メートルのうち81万1千平方メートルを取得し95%に達した。市町別では、あわら市が99%とトップで敦賀市95%、福井市92%などとなっている。このうち福井市は、えちぜん鉄道が新幹線福井駅部を使って仮線運行している用地など今後取得が確実な分を含めると100%になっている。

 残る用地について県幹部は「一部は地権者との交渉で折り合いが付かない可能性もある」と説明。このため鉄道・運輸機構は今年2月、地権者の同意がなくとも強制的に公共工事に必要な土地を取得できる土地収用の手続きに着手し、未契約の地権者に対する説明会を終えた。県の用地交渉の状況を見極め、国土交通省に土地収用に入る申請の準備を進めることにしている。

関連記事
あわせて読みたい