雪道を走行する自動運転車=2月28日、福井県永平寺町荒谷

 自動運転の実証実験が行われている福井県永平寺町で2月28日、雪道で安全に走行できるか検証する実験が始まった。国内で本格的に雪が積もった場所での実験は珍しく、関係者は何度も走行を重ね実用化に向けた課題点を洗い出していた。

 国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)が、旧京福電鉄永平寺線跡地の町遊歩道「永平寺参ろーど」で実験を行った。

 町などが昨年、路面に電磁誘導線を敷設。自動走行できる電動カートは電磁誘導線から出る微少電流を検知しながら走る仕組み。実験では▽どの程度の雪まで安全に走行できるか▽雪質によって自動走行にどのような影響が出るか▽車両に搭載されたセンサーやカメラが雪を障害物と認識しないか―などを検証した。

 雪が残る荒谷から門前バス停までの約1キロの区間を使い、緊急用の乗員1人を乗せた電動カート1台が走行。圧雪状態の硬いところや、日差しで緩んだ箇所が混在した路面を時速6キロほどでゆっくり走った。

 雪が解けて緩んだ場所では、ハンドルをとられる場面もみられたものの、積雪25センチほどまで問題なく走行していた。

 産総研端末交通システムの加藤晋研究ラボ長(50)は「積雪時の走行が実証できれば、他の寒冷地にも自動運転車を展開させることが可能になる。実用化できるよう検証していきたい」と話していた。

 今後は遠隔操作した車両を無人で走行させる実験も行う。また降雪時に自動運転車を常に走らせ、路面の積雪をどれほど抑えることができるかなども検証したいとしている。

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