足羽山の笏谷石採石場跡地で発見されたメクラヨコエビ(福井市自然史博物館提供)

 福井市の足羽山にある笏谷石採石場跡地の一つ「七ツ尾口」坑道内の池で、目が退化した「メクラヨコエビ」とみられるエビが福井県内で初確認された。詳しい種などは特定できておらず、発見した同市自然史博物館は広島大の専門家に調査を依頼。新種の可能性もあるとみて期待を寄せている。

 メクラヨコエビは地下水のある洞窟内などで生息している。体長約7ミリで全体が真っ白。目は退化しており、ヨコエビの名前が表すとおり、水底を移動するときは体の側面を地面に付け、はうように動く。

 同館学芸員で、昆虫生態学が専門の梅村信哉さん(38)が2017年11月17日に見つけた。同坑道で足羽山固有の昆虫を調査中、地下水がたまった池に仕掛けたわなに5匹が入っていた。専門家の富川光広島大准教授に3匹を送り調べてもらったところ、福井県内ではこれまで発見記録のないメクラヨコエビと判明した。

 坑道内の調査は2017年11月からほぼ毎週行っており、15種類50匹以上の生き物を採取したが、水中からはメクラヨコエビ以外にはミジンコだけ。もともと生き物が少ないのか、季節が影響しているかは不明として、今後の調査に意欲をみせている。

 梅村さんは「坑道に入る度に発見があり新種発見のロマンが広がる。足羽山の豊かな自然を発信するきっかけになればうれしい」と話している。見つかったメクラヨコエビの種の判定には、長くて1年かかるという。

 
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