引退することになった福井鉄道の除雪車「デキ11」=27日、福井市の赤十字前駅

 1923(大正12)年に製造され、福井鉄道福武線で長年運行されてきた除雪車「デキ11」が引退する。1~2月の大雪を受け、同社が新年度に新たな除雪車両に更新するため。ファンはお別れ会などを検討中だ。

 「デキ11」は、福井鉄道が所有する最も古い木造の電気機関車。貨客車だったが、79年に除雪車に改造し車種変更した。大正期のレトロな外観で鉄道ファンに愛され、降雪があると県内外から写真撮影のためファンが集まるほどの“人気者”。

 普段は福井市の赤十字前駅構内で待機、軌道上の積雪が10センチを超えると出動する。しかし除雪専用車両ではないため、1月には圧雪に乗り上げ脱線するなど、大雪に十分な対応ができなかった。

 同社は2019年度に予定していた除雪車両更新の1年前倒しを決定。県と国の補助を受け、備え付けたタイヤで道路を走ることもできる機動的な「軌陸車」の購入を見込んでいる。同社は「新車両導入後は、デキ11は引退となる」とし、引退後の展示やセレモニーの予定はないという。

 鉄道友の会福井支部の岸本雅行支部長(68)は「古い車両なので入れ替えは仕方ない」とし、お別れ会などのイベントを検討中。別の会員は「現役はもう無理だろう」と、95歳となった車両をねぎらった。

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