道路脇の雪で通常4車線が2車線になり渋滞した県道(通称・芦原街道)=13日午前8時5分ごろ、福井市新田塚1丁目から

 トラックが雪道で動けなくなり、道路をふさいで渋滞を引き起こす―。今回の大雪では、そんな場面を県内各地で目にした。「渋滞すれば迷惑を掛けるし、除雪作業の妨げにもなる。そもそも雪道の運転は危ない。リスクが高いことは分かっているので、雪道にはトラックを出したくないのが本音だ」。北陸トラック運送(福井市)の水島正芳社長はきっぱり語る。

 だが、出したくなくても荷主から要請があれば出さざるを得ない。「災害時であっても『×日に届ける約束だろう』と譲らない荷主もいる」と水島社長。幹線道路の通行止めが相次いだ中、同社のドライバーには富山県から帰ってくるのに40時間かかったり、家を数日空けていた間に車庫がつぶれてしまったりした人もいるという。

 「運送事業者はどうしても荷主より立場が弱い。ドライバーの過重労働問題などもある中、経営者は厳しい判断を迫られている」と県トラック協会の中山武専務理事は実情を話す。

 不要不急の外出を控えるべきなのはトラックも同様ではないか―。荷主にも顧客にモノを届ける社会的使命があることは理解しつつ、水島社長は「非常時には行政が指揮を執り、緊急性の高い物流以外は止める判断も必要ではないか。優先順位を有識者で話し合っておくなど対応をお願いしたい」と提言した。

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