県道にたまった大量の雪を取り除く除雪車=8日午前1時37分、福井市西木田2丁目

 除雪計画の甘さは、深刻な燃料油不足も招いた。テクノポート福井の油槽所と市街地の給油所をつなぐ県道三国春江線が最優先除雪路線でなかったことが一因だ。県幹部は「ほとんどの給油所がテクノポートから油を仕入れているのは知らなかった」と口をそろえる。物流の大動脈は高速道路と国道8号だけと思い込み、最重点路線は交通量ベースで決めていた。

 「軽油が底を突いた。除雪車を動かせなくなる」。福井市の給油所経営者が危機感を口にした7日朝には既に、「燃料の道」はほぼ機能していなかった。行政の対応が後手に回る中、「個人的に除雪車を出し、立ち往生車両を助けた人もいた」と沿線住民の1人は証言する。

 穴だらけの除雪計画を見直す機会はいくらでもあった。参考とすべきだった資料の一つが、鳥取県が昨年10月に公開した除雪計画だ。

 同県は昨シーズンの大雪で交通がまひしたことを受け、県の除雪を受注できる92社に初めて一斉調査した。人材不足は深刻だが除雪車には余裕があるとの結果が出たため、県道と市町村道の担当交換を増やすなどして除雪車のフル活用と作業効率化に取り組んだ。道路状況を把握するカメラの台数も一気に86台増やした。「豪雪時は2日間の連続除雪が可能な人員を確保」との目標を掲げ、除雪車運転に必要な免許の取得費補助を大幅拡大。10月末時点で約140人分の申請があり、オペレーターの養成も進んでいる。

 実は福井県でも、昨年6月に国と県、福井市、県建設業協会が「除雪力向上連絡会」を立ち上げ、人材不足の解消へ問題点を洗い出している最中だった。しかし結果的に抜本的な除雪計画の見直しはないまま、記録的な大雪に見舞われた。「見直しが遅かった」。県の担当者は唇をかんだ。

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