大雪で運休が続いているJR越美北線。足羽駅のホームや線路は雪で覆われたまま=15日午後0時20分ごろ、福井市稲津町

 記録的な大雪を受けて福井県は15日、福井市街地の除雪を加速させる必要があるとして、陸上自衛隊に同市の九十九橋南詰下流に排雪場1カ所を開設し、排雪作業を支援するよう災害派遣要請した。県のまとめなどによると、福井、大野、勝山市で除雪作業中にそれぞれ1人が亡くなり、大雪の影響による死者は計8人になった。積雪の重みによる県内の農業用ハウスの倒壊は600棟を超えた。JR西日本は18日までとしていた越美北線の終日運休を21日まで延長し、大雪被害の影響は依然続いている。

 東村新一福井市長の要望を受け、西川一誠知事が同日夕に陸自に要請した。会見した西川知事は、週末に市民が一斉に除雪を行うことを想定し「市街地に近い場所に排雪場を開設し、この数日で除雪を加速させたい」と説明。国道8号も除雪した鯖江駐屯地(鯖江市)の第372施設中隊の隊員約30人が16日から18日まで任務に当たる。河川敷に約6千平方メートルのスペースを設け、捨てられた雪を積み上げる作業などを行う。陸自への災害派遣要請は、追加要請も含めて3回目。

 農業用ハウスの倒壊は坂井市の251棟を含めて県内で604棟に上っている。積雪でハウスに近づけず全体の8割程度しか確認できていないため、被害はさらに増える可能性がある。

 JR西日本は、18日までだった越美北線(福井―九頭竜湖)の運休期間を除雪にさらに時間がかかるとして21日まで延長した。雪崩警戒による国道158号(同市蕨生(わらびょう)-岐阜県境)の一部の時間を除く全面通行止めも継続され、13日に積雪が統計開始以来最多の301センチを記録した大野市和泉地区や五箇地区が影響を受けている。

 また県は越前市に災害救助法を13日付で追加適用した。県内の適用市町は9市町になった。

 一方、15日朝の時点で嶺北のガソリンスタンド230店のうち、91・3%の210店が営業。127店は給油制限もなく、燃料供給の遅れによるガソリン不足の状況はほぼ解消された。

 JR北陸線は普通1本の運休を除き、特急を含めて通常運行。えちぜん鉄道も三国芦原線、勝山永平寺線ともに通常ダイヤで運行した。福井鉄道福武線も8割程度の本数が走り、市民生活はほぼ通常に戻ってきている。

 ■大雪の人的被害
 (15日午後4時までの累計、県市まとめ)
 ▽死亡8人(屋根雪下ろし中に転落2人、除雪オペレーターが重機内で心肺停止1人、車内で一酸化炭素中毒3人、除雪作業中に水路に転落1人、除雪作業中に心筋梗塞で倒れる1人)
 ▽重傷20人(屋根雪下ろし中の転落など)
 ▽軽傷71人(屋根雪下ろし中の転落など)

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