【論説】2017年度(第55回)福井新聞スポーツ賞に84人、6団体が選ばれた。この1年間に各競技の国際大会に日本代表として出場したり、全国大会で優勝したりと、輝かしい戦績を収めた選手、指導者らが対象で、かつてない多さとなった。今秋の福井国体を目指す選手は、これを飛躍の一歩ととらえ、ステップアップしてもらいたい。

 大賞はバドミントンの山口茜選手(勝山高出身、再春館製薬所)。世界の精鋭が激突するスーパーシリーズ(SS)の成績上位8人だけが出場できる昨年12月のSSファイナル女子シングルス決勝で逆転勝ちし、初の頂点に立った。

 昨年は年間12試合あるSS全大会で8強入りし、10月のデンマークオープンからは3大会連続で決勝に進出、11月の中国オープンでは優勝を果たした。国内では12月の全日本選手権を3年ぶりに制すなど、これ以上ない結果を残した。世界ランキングは堂々の2位で、技術、精神力ともに大きく成長した。大賞は高校時代に2度受賞しているが、3度目選出にも異論はないところだろう。

 世界のトップ選手として海外遠征が多く、忙しい山口選手だが、いつも地元福井を気にかけている。スポーツ賞贈呈式は国際大会出場のため出席できなかったが、ビデオメッセージで「地元の皆さんに成長した姿を見ていただけるよう、精いっぱい頑張る」と笑顔で誓った。県民から愛される理由が分かる。

 優秀選手特別賞に選ばれた自転車の脇本雄太選手(科学技術高出身、日本競輪選手会福井支部)は、昨年12月にチリで行われたワールドカップ(W杯)男子ケイリンで初優勝を果たした。W杯の同種目を日本人が制したのは14年ぶり。リオデジャネイロ五輪にも出場しており、大舞台で本領を発揮した。特別賞にふさわしい活躍といえる。

 功労賞の筧尚夫氏は、県バレーボール協会顧問。指導者として鯖江、福井商高を全国高校総体出場に導くなど、県内の高校女子バレーボール界の発展と競技力向上に寄与した。昨年の愛媛国体で女子が優勝したビーチバレーボールの県連盟会長も務める。表彰式で筧氏は福井国体での天皇杯獲得(男女総合優勝)へ、並々ならぬ意欲を示した。

 今回の特徴は、福井国体で大きな戦力となる県外出身選手が多数、選ばれたことだ。ホッケー、ボクシング、カヌー、セーリング、バドミントン、重量挙げなどの実力者が名を連ね、昨年の愛媛国体で好成績を残した。福井国体では福井県の大躍進が見込まれる。来年のスポーツ賞は県内、県外出身選手にかかわらず、さらに多くの受賞者が出てくることを期待したい。

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