昨年の全国学力テストに臨む児童と、10年連続全国上位だった結果を報じた福井新聞紙面のコラージュ

 「福井県は『学力日本一』ではない。『学力テスト日本一』だ」

 斉藤新緑福井県議会議員(県会自民党)は指摘する。「学力テストの平均点を上げることに、どれほどの意味があるのか。現場の先生も辟易しているのじゃないか」

 池田町池田中学校の生徒自殺問題を受け、県会は昨年12月、斉藤県議が委員長を務める総務教育常任委員会の議論をたたき台に、福井県の教育行政を根本から見直すよう求める意見書を可決した。

 意見書は、学力を求められるあまり教員が多忙になり、精神的なゆとりを失っていたのではないかと問題提起。「学力日本一を維持することが教育現場に無言のプレッシャーを与え、本来の公教育のあるべき姿が見失われていないか」とした。

 公教育や学校は、子どもにどんな「学力」を身に付けさせるべきなのか。テストで点数化され、優劣を評価する「学力」が岐路に立っている。

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 ワークやプリントなど、福井県の小中学校にはつきものの宿題。福井市の中学3年の女子生徒は毎晩深夜まで宿題に向かう。40代の母親は量が多すぎるのでは、と感じるが「ほかの中学と比べようがないし、うちの子の要領が悪いのかもしれない」と戸惑う。

 教師の側からすれば「宿題はそれなりに考えて出している」と、50代女性教師はいう。保護者から宿題の量について苦情を受けたこともあるが「中学時代に大事なのは、自分で調べて勉強する力を付けること。宿題はその力を付けるために出している」とし、乗り越えてほしいと訴える。

 地道な学習を積み上げ、生徒に自ら学ぶ力や、志望する高校に行く力を付けてほしいとの思いがある。

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