「今回の大雪は、大地震に匹敵する災害ではないか」。国内各地の災害地域での救助活動に何度も従事している、福井大学医学部講師で福井県災害医療コーディネーターの山村修医師(49)はこう強調する。その上で、地震など大災害後にさまざまな要因で死に至る関連死が、大雪に苦しむ県民にも起こり得る危険性を指摘。「おせっかいこそが関連死を防ぐ手段」と隣近所での共助の大切さを訴えている。

 関連死は、被害で直接死亡する直接死とは違い、災害後に発生する。食料の不足や薬が無くなるなどして持病が悪化する、疲労やストレスがたまるなどして自殺するなど多様な要因があり、2016年の熊本地震では死亡者の8割近くが関連死だったとのデータもある。

 今回の大雪では、孤立状態となり買い物や病院に行けなかったり、何度も雪かきして肉体的な疲れや精神的ストレスがたまったりする状態が続いている。そのため「栄養状態の悪化などで体調を崩し、肺炎、心臓疾患や脳疾患などで死に至る危険性がある」とする。

 特に注意が必要な人は▽糖尿病や高血圧、心臓病、脳卒中、ぜんそくなどの治療を行っている人▽精神科に通院している人▽1人暮らしの高齢者―など。防ぐには「近所の住民が生活の様子を気に掛けたり、代わりに食料や薬を手配したりするしかない」と強調した。

 通常は健康状態や生活状況を確認する保健師らが定期的に巡回しているが、大雪の影響で十分対応できていない可能性がある。山村医師は公助だけに頼っていては限界があるとし、「この大雪で自分のことでも大変な状況なのは分かっているが、少しでも余裕があれば、隣近所で助け合ってほしい」と話した。

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