天候が安定している間に屋根雪下ろしする人たち=9日、福井県勝山市内

 大雪が続いた福井県地方は9日、青空が広がり気温も上昇したが、カーポートの倒壊など、建物被害が目立ち始めている。天候は10日午後からは雨となり、11日には雪に変わる見通しで、除雪に詳しい専門家は「次の積雪に備え、10日のうちに屋根の雪下ろしはしておくべき」と指摘する。一方で、雪害死亡事故の多くは1人で除雪しているときに起きることが多いとし、「気温が低く雪が解けない朝早くに、近隣の人と一斉にやることでリスクを抑えられる」と呼び掛けている。

 公益財団法人・中越防災安全推進機構(新潟県)の諸橋和行・地域防災力センター長によると、雪害事故は、屋根の雪下ろし中の転落と、屋根からの落雪に巻き込まれる事故がワースト1、2。気温が上がると、積もった雪と屋根の間に雪解け水がたまって雪が滑り落ちやすくなり、事故の危険性が高まる。

 複数の目があれば転落してもすぐに助けられるため、諸橋センター長は近所の人たちとタイミングを合わせての作業を勧めている。

 軒先から張り出した雪を下から突いて落とすのも危険。「軒下には入らず、障害物を置いたりロープを張ったりして子どもが近づかないよう注意を促して」と呼び掛ける。

 気温の上昇や降雨などで雪解けが進むと、山際では雪崩への注意も必要。県奥越土木事務所によると、管内の幹線道路では特に大野市街地から市東部の和泉地区へ向かう国道158号で発生する可能性がある。職員や除雪業者がパトロールし万が一の事態に備えているが「雪崩は予測しにくい」と担当者。「ドライバー自身も山側の状態を確認しながら運転してほしい」と呼び掛けている。

 雪解け水が川に流れ込み増水する「融雪洪水」の危険性も指摘されているが、県によると、9日午後5時時点で、県内の41河川、100カ所の水位は通常レベル。ただ、福井地方気象台は「気温が上がり雨も降るので、河川の水位が上がる恐れがある。注意してほしい」としている。

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