雪の重みで大きくへこんだビニールハウス=8日、福井市黒丸町

 降りやまない雪は、葉物野菜を栽培するビニールハウスを次々となぎ倒し、農家に大きな被害をおよぼしている。10棟以上が倒壊した福井市のある農家は「死活問題。今後雪が水分を含んで重くなれば、被害はさらに拡大する」と深刻な表情。積雪が多いため現場に向かえない農家も多く、福井県もJAも県内全体の被害を正確に把握できていない状況だ。被害額は相当になるとみられ、別の農家は「支援がなければ破産や」と、諦め気味につぶやいた。

 福井市の専業農家、田谷徹さん(43)は37棟のビニールハウスのうち、8日午前11時時点で13棟の倒壊を確認した。「周りの農家を見ても小さめのハウスは軒並みつぶれている。6日ごろからハウスがゆがみ始め、必死に除雪していたが…。これだけやられると死活問題」。現在は、被害を最小限に食い止めようと、倒壊していないハウスの除雪に追われている。

 ハウスではベビーリーフや水菜を栽培しているが、被害はそれだけにとどまらないという。「この後、夏野菜などの育苗、定植などをハウスで行うが、できるかどうか」と不安げに語る。

 「なんとかもってくれと思っていたが…」。同県あわら市の麻王伝兵衛さん(47)も8日正午時点で、10棟のうち4棟の倒壊を確認した。3月からはトマト「越のルビー」の苗をハウスで定植する予定だったが「計画がずれ込んでいく可能性がある。今年は規模縮小を考えないといけないかもしれない」と肩を落とした。JA県経済連も、栽培を控えているスイカやメロンなどへの影響を懸念する。ハウス数棟が倒壊した福井市のある農家は「行政の支援がなければ破産や」と深いため息をついた。

 農家の不安はこれだけにとどまらない。JA県経済連は「これまでの雪はふかふかで軽いが、今後雨でも降って水分を含めば重くなる。今後数日中に、さらに倒壊するハウスがでてくる可能性がある」。経済連では、各JAを通じて、場合によってはビニールを破ってでも倒壊を防ぐよう指導しているが、あまりの大雪に情報伝達もままならないのが現状だ。

関連記事
あわせて読みたい