手作りクッキーなどを並べ、クリスマスパーティーの準備をする若者たち。ここには不登校の子どもたちもやって来る=2017年12月、福井県越前市

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 食堂や学習支援が行われるこの場所を、越前市主任児童相談員で、元小学校校長の佐竹了さん(61)は「成績などに関係なく、自分(子ども)を認めてくれる空間」と表現。素子さんは「子どもたちは自分らしく社会で生きていくためのフォーム(型)をつくっている」と話す。

 不登校だった男子児童は、ここで紙芝居に出合った。大人の前で披露するようになり、自信をつけ、学校に通い始めた。「将来は子どもに紙芝居を読んであげられる保育士になりたい」と笑顔を見せる。

 文部科学省によると、2016年度の福井県内の小中学校の不登校者数は674人で前年度比37人増。千人当たりでは10・3人で、4年連続で増加した。高校の不登校者数は286人で前年度比37人増だった。全国の不登校児童生徒数も増加傾向にある。

 素子さんは「人とのかかわりを増やし、頼る先を増やすほど人は自立していくと思う。人生の道は一つじゃない。つまずいても、不登校になっても、その先には道がある」。子どもたちに自らの経験を語りながら、今度は自分が頼られる人になりたいと思っている。

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