落語家・桂文枝さんの独演会が4日、福井県坂井市のハートピア春江で開かれた。軽妙で人情味あふれる語り口の「文枝ワールド」に、会場を埋め尽くした観客約760人が引き込まれた。

 文枝さんは創作落語2席を披露した。物忘れが激しい88歳の父と、同居の息子夫婦や医者とのやりとりを演じた「惚(ぼ)けてたまるか!!」は、薬の飲み忘れや物のある場所などを巡り、父と嫁との日々の“格闘”を表現。認知症の検査をする医者の質問には、亡くなった妻との思い出を延々と語り困らせるなど、身ぶり手ぶりを交えてユーモアたっぷりに演じた。

 童謡・唱歌を題材にした「赤とんぼ」は、童謡マニアの部長が、つい童謡を歌ってしまう部下を酒場に誘い歌声を聴かせる。「どんぐりころころ」の場面では、歌詞の「こんにちは」の部分を「いらっしゃーい」に変えて歌い笑いをさらった。童謡の歌詞や意味など知識を織り交ぜたり、四季に沿って何曲も歌いまくったりと、会場は何度も笑いと大きな拍手に包まれていた。

 文枝さんの弟子3人も出演「猫すねちゃった」など文枝さんの創作落語を披露した。

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