【越山若水】「雑草」のような人―と言われたらどう思うだろう。日本人なら困難を乗り越えた努力家とプラス評価に解釈もするが、欧米人には間違いなく怒りを買うだろう▼英語で「雑草は死なない」ということわざがある。これは「憎まれっ子、世にはばかる」という意味。つまり英語の雑草「ウィード」は嫌われ者のことを指す▼もう少し説明すると、西洋にも役に立つ雑草はある。ミントやオレガノ、ローズマリーなどである。こうした薬草や香草は「ハーブ」と呼んで雑草と区別している▼そう言えば、日本では踏まれてもはい上がる雑草に自身を重ねるスポーツ選手が多い。プロ野球・近鉄の鈴木啓示投手は「草魂」を、大リーガーの上原浩治投手も「雑草魂」を座右の銘に掲げていた▼農学博士の稲垣栄洋さんは「雑草に学ぶ『ルデラル』な生き方」(亜紀書房)でこう述べる。欧米では雑草を毛嫌いする。しかし日本は雑草を愛する不思議な国である―と▼プロ野球がきのうキャンプインした。開幕はセ、パ両リーグとも3月30日。昨季日本一に輝いたソフトバンクやセ3連覇を狙う広島の行方も気になる▼ただ個人的には気がかりな選手がいる。日米通算164勝を挙げ中日にテスト入団した松坂大輔投手。巨人の内海哲也投手は昨季2勝に終わった。「雑草」のような負けじ魂で崖っぷちからの復活劇を期待したい。
 

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