給水所となった公民館に並べられた水の入ったポリタンク=1月30日、福井県勝山市

 融雪への水道使用の増加などによる給水制限や断水が福井県勝山市で拡大し、大雪に伴う水対策が課題として浮かび上がった。1日現在、他の市町では大きな影響は確認されていないが、今後に備え節水を呼び掛ける自治体も。大雪、寒波到来時の水道インフラ維持のため、空き家の漏水対策や融雪用としての使用自粛など対応を検討する必要がありそうだ。

 勝山市上下水道課によると、この時季は積雪のため水源地の地下水の水位が下がって取水量が減少し、その一方で融雪などで水道水の使用が増える。今回の給水制限では「普段の半分以下、ぎりぎりまで供給を絞っている」という。水道管の凍結、破損による漏水も使用量増加の大きな要因とみられ、市の調べでは、1日正午までに確認できた業者による修繕は市内全域で約150件に上る。市では空き家や消火栓の漏水調査を進めている。

 越前町は1月29日から連日、町内全域に行政防災無線で節水を呼び掛けている。配水池の水位が低下傾向にある織田地区では、空き家などで水道管が破損して水漏れしている可能性もあるとみて、1日から2日間かけて現地を調査する。その間、午後11時から午前5時にかけ一時的に水道が止まる可能性がある。

 南越前町では、個人宅や消火栓の水道管が破損、漏水し配水池の水位が低下。28日~30日に町内全戸に節水を呼び掛ける放送を流した。

 水道管の破損は、敦賀市でも愛発地区など山沿いを中心に発生。坂井市各地の50戸程度でも確認されたが、直後に修繕され断水が続く状況には至っていない。越前市水道課は一部の地区に広報車で水道管が破裂していないか注意を呼び掛けた。配水池の水量にまだ余裕はあるものの、「来週の寒波が心配」と警戒する。

 約8割の世帯が地下水を利用する大野市は市地下水保全条例に基づき、市街地周辺では指定した場所以外での融雪のための地下水使用を禁止している。井戸の水位低下時には、注意報や警報を発令し、啓発運動や節水対策をする態勢を取る。現在の水位は前年同期比で1メートルほど高く、市職員は「もうすぐ雪解け水などで水位が上がっていく時季。前回のような積雪がなければ緊急事態に陥ることはない」とみている。

 池田町は1月29日、一部の浄水場で水位が下がったが、角間郷地区に使用を控えるよう無線で呼び掛け、翌朝までに回復した。足羽川上流の同町をはじめ、河川を水源に持つ市町は供給が比較的安定しやすく、九頭竜川の伏流水を活用する永平寺町も「水は豊富にある」(上下水道課)としている。

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