10歳の娘が頭痛を訴えるようになりました。主に学校で痛くなり、早退して帰ってくると元気になることがあり、風邪による体調不良ではないようです。ズキズキとした痛みで、運動中に痛いということも何度かありました。一時的なものなのであまり気にしていませんでしたが、検査を受けた方が良いのでしょうか。(福井県鯖江市、30代女性)

 【お答えします】岩井和之・福井県済生会病院小児科主任部長

 ■片頭痛の可能性

 子どもが頭痛を訴えることは少ないと思われがちですが、日常よくある症状です。脳腫瘍、髄膜炎、クモ膜下出血など、脳や他の病気の症状として出てくる頭痛(二次性頭痛)と、原因となるような病気がないのに頭が繰り返し痛くなる慢性の頭痛(一次性頭痛)に大まかに分けられます。二次性頭痛が子どもに起こることは極めてまれです。

 一次性頭痛には片頭痛と緊張型頭痛があります。片頭痛は急にズキンズキンした痛みが起こり、体を動かすことで悪化します。一方、緊張型頭痛はジワジワした痛みがずっと続きますが、片頭痛ほど強くないのが特徴です。

 このような見方から、お子さんの症状は片頭痛によるものと考えます。頭痛が悪化していない場合は、脳の病気を調べる画像検査を急がなくてもいいでしょう。

 ■心理的問題と関係する場合も

 子どもの片頭痛は学校調査によると、有病率が中学生で4・8%、高校生で15・6%にも上り、想像以上に多い病気です。母親に片頭痛がある場合、子どもが片頭痛になる確率は50%以上となり、遺伝性の強い病気であることも知られています。

 子どもの片頭痛は持続時間が短く、片頭痛といっても両側性のことが多いという特徴があります。治療は鎮痛剤の内服が中心です。頭痛が始まったらすぐに飲むことが大切です。鎮痛剤が効かない場合には、トリプタン製剤が使われます。小児に対して処方することはあまり多くありませんが、日常生活への支障が大きな場合、小児でも使用することがあります。

 また、片頭痛の予防薬は頭痛の頻度や強さから必要と判断した場合に使います。片頭痛は学校生活や心理的な問題と関係することも多く、問題が改善するだけで軽くなることもあります。頭痛の記録をつけることで、起こるパターンや原因を見つけることができる場合もあります。

 片頭痛はすぐに治らない病気ですが、どんどん悪くなるということもありません。生活の見直しや薬の服用などで、大きな支障なく生活できる病気だということを忘れないでください。

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