スクールカウンセラーらを対象にした研修会。福井県教委は「子どもたちの自殺の危険を示すサインに気付く『ゲートキーパー(命の門番)』になって」と呼び掛けた=2017年11月、福井市のアオッサ

 黒板に向かい、机が整然と並ぶ。福井県内のある中学校の「学習室」。ソファがあることや、隣に個室があることを除けば、ほぼ教室と変わらない。やってきた生徒がいつでも教室に戻れるようにとの配慮だ。

 50代の男性スクールカウンセラーは、おおむね週1回、ここで生徒たちの相談に乗る。「何を悩んでいるんや?」などというやぼな質問はご法度。「どう、寝られる?」「ご飯は食べているか」と声かけするのが基本だ。

 子どもたちは思い思いに「学習室」にやって来る。始業時間に近い午前8時半すぎにいることもあれば、10時ごろに来て昼に帰る生徒、午後から来る生徒もいる。

 「カウンセラーを経由して、本人の心の状態を本人に返しているだけ」。悩んでいる生徒が、自分の気持ちに気が付くことで次のステップへと進んでほしいと思う。勉強や運動はできるか、宿題はしてきたか、礼儀正しいか―そういう評価をされない、羽休めができる場になるように。「悩みがあるのに、よく学校まで来たなって受け止めてあげたい」

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 スクールカウンセラーは1995年度の文部省(当時)の調査研究を経て、2001年度から福井県内の一部学校で導入。全小中への配置は14年度に実現した。小中では、初年度14人から17年度80人となり、18年度には90人に増やす計画だ。

 県教委によると、カウンセラーを配置する頻度・時間は、児童生徒数や、不登校の子どもの数などで決める。中学はおおむね週1回、小学校は規模によって毎週、隔週、月1回。子どものほか保護者、教員の相談にも応じる。

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