新幹線開業に向け整備するJR芦原温泉駅周辺=福井県あわら市春宮1丁目

 1月28日に告示された福井県あわら市長選は、いずれも無所属新人で、病院長の中川智和氏(55)、元あわら市議の大下重一氏(70)、前福井県観光連盟専務理事の佐々木康男氏(59)の三つどもえの戦いとなった。2023年春の北陸新幹線県内開業に向けたJR芦原温泉駅周辺整備やまちづくり、人口減少問題など課題が山積する中、各候補は同日第一声を放ち、それぞれの政策を訴えた。

 ■中川智和候補

 中川氏は、自らが経営する花乃杜1丁目の病院のリハビリ棟で第一声。約180人(陣営発表)の支持者を前に「有言実行。必ずあわらを変えてみせる」と訴えた。

 午前8時半すぎ、届け出順が1番になったことが伝えられると「幸先いい」と笑顔。壇上に上り「芦原だ金津だと騒いでいる時代ではない」と市民のさらなる一体化を求めた。

 現在の市政に対し「(各種団体に交付する)補助金が多い」と指摘。民間活力の導入で補助金が削減できるとした。さらに「若者が長老の顔色をうかがうような雰囲気はいけない」と、まちづくりの担い手の世代交代へ意欲を示した。

 JR芦原温泉駅前での演説では、北陸新幹線県内開業に向け「市の現在の計画ではにぎわいは生まれない。ショッピングセンターやレストラン、映画館を誘致、竹田川を生かした水陸両用バスも導入する」と大規模開発の必要性を訴えた。また「坂井市との合併で財政規模が大きくなり無駄もなくなる」とした。この後、市内全域を回り、支持を訴えた。

 ■大下重一候補

 大下氏は、春宮2丁目の選挙事務所内で出陣式に臨んだ。シンボルカラーの水色のダウンジャケットで登場し、支持者約450人(陣営発表)を前に「皆さんの暮らしが第一。元気な企業を支援して財政を守り、雇用を増やし、若い人を増やす」と熱く語った。

 「まち一新」と大きく書かれた横断幕を背にマイクを握り、「これまでのあわら市の流れをきちっと見直し変えていく」と宣言。企業支援による財政基盤の確立、雇用確保を図り、それによって若者を呼び込み、人口増につなげるとした。

 北陸新幹線県内開業を控え、「身の丈に合った、それでもきらりと光る、使い勝手のいい駅前整備に取り組む」と決意を表明。「前のめりになって余分な借金を残すようなことがあってはならない」と話した。

 金津、芦原という旧町名を大事にしたいとし、「歴史、伝統、文化を象徴した名前の下に団結し、それが地域を発展させる」と訴えた。最後にガンバロー三唱で気勢を上げ、支持者と握手。選挙カーで出発し市内一円を巡った。

 ■佐々木康男候補

 佐々木氏は、国影の選挙事務所前で出陣式に臨み、約400人(陣営発表)を前に「10、20年先を見据えた対応が市の最大の課題。誰もがときめく社会をつくりたい」と力を込めた。

 北陸新幹線県内開業に向け「あわら市、嶺北全体の発展のチャンスをどう生かすか待ったなしの時期。着実に進めていく」と強調した。産業、農業、商工業、観光面では「雇用を守るため、各関係者の意見をもらい、丁寧に対応していきたい」とした。特に農業について鳥獣害対策や農産物のブランド化、園芸作物振興などを挙げた。駅前商店街の活性化の必要性にも触れた。

 高齢者問題、子育て、医療・福祉などのさらなる充実や、幹線道路の整備促進にも言及。「意見交換の場を設けて市民の知恵を借りながら、行政に反映させていく」と話した。

 応援演説では、福井県選出の国会議員や福井市長、同県大野市長らが壇上に立った。

 ガンバロー三唱の後、選挙カーに乗り込み、市内全域をくまなく巡回した。

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