2度目のW杯優勝を決め、雄たけびを上げる見延和靖=ドイツ・ハイデンハイム(C)FIE、公益社団法人日本フェンシング協会提供

 【見延和靖、W杯フェンシング男子エペ優勝】

 冷静でクレバーな攻めが復活した。フェンシング男子エペの見延和靖(福井・武生商業高出身、ネクサス)は昨春以降、勝てない日々が続いたが、スランプを脱するW杯2度目の頂点。「チャレンジャー精神で持てるものをすべてぶつけることができた」。日本代表のチームメートらに3度胴上げされると、大きくバンザイして喜びを爆発させた。

 相手の動きがよく見えていた。ヤマ場はリオ五輪金メダリストの韓国選手と対戦した準々決勝。フットワークよく強気に攻め続け15―11で勝利。事前合宿での心身の調整がうまくいき「実力の100パーセントを出せた」と振り返った。

 世界3位のボグダン・ニキシン(ウクライナ)との決勝は、2ポイントを先行されたが粘り強く追った。6―8から試合巧者ぶりを発揮。相手のタイミングを外し、大きく飛び込むなど連続で胸を突くと、次は足への攻撃も決まり逆転。その後も点の奪い合いが続いたが、相手の剣をうまくかわして攻めに転じ、主導権を渡さなかった。

 昨年3月のグランプリ大会で準優勝して以降、表彰台が遠かった。勝ち進んでも3回戦止まり。世界ランキングも4位を最高に17位まで落ち「(シード権が与えられる)ランカー(世界16位内)に入ってから、自分らしい攻撃的なスタイルが出しづらくなっていた」と反省。これで低迷を抜け出す一歩を踏み出した。

 試合直後の日本時間27日午前1時すぎ、「やったぞー」と越前市内の実家に電話をかけた見延。自信を手に入れ、次戦の団体戦へと気持ちを切り替えた。

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