英語の授業の進め方を映像を使って学んだ研修会。教員からは「また忙しくなる」といった声も聞かれる=2017年12月28日、福井県教育総合研究所

 ■具体的な指導案

 同教委は15年度から▽指導法▽英語力向上▽教材活用―をテーマにした教員対象の研修を開催。昨年末からの研修では、初めて指導案を提示した。

 学年ごとに単元を抜き出し、児童と指導者のやりとりを時間配分を含めて示すなど、具体的なもので、研修に参加した坂井市の小学校の40代女性教諭は「授業の要点が押さえてあり、多少不安が解消された」と話した。

 授業は外国語指導助手(ALT)と一緒に進めることも想定されるため、県教委は英語版の指導案も作成。授業の打ち合わせがしやすいよう配慮した。

 ただ「話す」に関する評価の方法については疑問の声が上がった。英語科の場合は、指導者が児童一人一人にスピーキングテストを行うことになるが、複数の教員は「現場に落とし込むと、場所はどこで? とか、そんな時間があるのか? とか、他の児童はどうすればよいのか? とか、悩ましい点が多い」と口をそろえる。

 ■前倒し疑問の声

 県教委によると「県内一斉に英語導入を前倒しするのは福井県だけ」という。前倒しによって負担が増えるという教員の声も多い。

 福井市内の小学校の30代男性は「教員の長時間労働が問題になっている中、英語の準備などでさらに時間を取られる。前倒しは疑問」。40代女性は「今年は福井国体・障スポもあり、学校にもいろいろな要請がくるだろう。せめて、あと1年導入を待てなかったのか」。4月からは道徳が教科化され、評価も必要になるため、その準備に追われているという現状もあるという。

 これについて同教委は「前倒しの2年間はテストはするが、数字による評価はしないなど、本導入に向けた準備期間といえる。2年後にいきなり導入では、指導者や子どもの負担、混乱は大きい。前倒しによって、よりスムーズに移行できると考えている」と説明している。

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