選手と会話をしながら体を入念にチェックする柴山沙知子さん=2017年12月、福井県坂井市の丸岡高

 福井国体を見据え、医科学面から競技力向上を支える動きが本格化したのは6年前。福井県スポーツ医・科学委員会が県認定アスレチック理学療法士(APT)制度を導入し、県内のトレーナー数は徐々に充実。15年度からは競技ごとにATやAPTを置く「専属APT」業務を始め、サポート体制が整った。

 専属APTの強みは「正確さと早さ」。これまではアンケートを通して選手の状態を把握していたが、トレーナーが直接見るため的確な情報が集まり、故障者の対応も速やかになった。さらに、柔軟性や筋肉、バランスなどを確かめ、一人一人に適した体の使い方を指導する「身体機能評価」も実施。林正岳委員長は「以前より効率的で、情報の正確さは格段に上がった。けがの予防から、競技力向上まで関わっている」と強調する。

 トレーナーの帯同や独自の認定制度を設ける取り組みは県外にもあった。だが「ほとんどの競技を網羅し、統一的なシステムをつくったのは福井ならでは」と専属APTを統括する福井医療短大の菅野智也准教授は話す。昨年の国体開催地、愛媛県は24競技で延べ38人の配置にとどまり、福井県の充実ぶりがうかがえる。

 福井国体まで250日を切った。“スパート”をかける選手のパフォーマンスを最大限に引き出すためにも、トレーナーたちの力が一層重要になる。柴山さんは「応援したい気持ちは以前に増して強い。少しでもいい成績を残せるように全力でサポートしたい」と力を込めた。

関連記事