三谷商事(本社福井市、三谷聡社長)は22日、政府開発援助(ODA)を通じて世界各国に医療機器・理化学機器を販売しているシリウス(東京)の全株式を取得したと発表した。同社は医療機器を中心としたODA専門商社として業界内で一定の地位を確立しており、安定した収益が見込めると判断した。買収額は非公表。

 シリウスは1994年設立。2017年2月期の売上高は67億円で従業員数は27人。アジアをはじめ、中東、アフリカといった地域に病院で使う検査、手術用機器などを販売している。同社の牧野學文社長が高齢のため、事業の引き継ぎ先を探している中で三谷商事に買収の話を持ち掛けたのがきっかけ。

 三谷商事は建設資材、エネルギー、情報関連の事業を主力としているが、人口減少などによって国内の需要は少なくなると見込んで新規事業の開拓を進めており、買収はその取り組みの一環。

 同日、福井県繊協ビル(福井市)で会見した三谷社長はシリウスについて「ODAの市場は縮小してきているが、業界内で勝ち残ることのできる安定した会社。多言語に通じた人材がいるのも強みだ」と述べた。近年、さまざまな業種の企業を買収していることに関しては「取り組む事業の間口を広げることで可能性が広がる。リスクを分散する意味もある」と狙いを話した。

 今後の買収計画については「年間100億円程度を投資していく。国内では大都市でのサービス業などの買収を目指したい」とした。今後国内外での買収を進めていくにあたり、経営人材の育成にも力を入れているとし、「3年前から年間10人を米国の大学に留学させている。計100人ほどを留学させる」と説明した。

 シリウスの社長には22日付で、風力発電事業を手掛ける三谷商事子会社4社の社長を務める下村将徳氏が就任した。

関連記事
あわせて読みたい