田中蓮ちゃん

 福井県警坂井西署は20日、同県坂井市三国町新保の九頭竜川の左岸河川敷で19日に見つかった男児の遺体が、昨年12月9日から行方が分からなくなっていた同県越前市の会社員田中了士さん(30)の長男蓮ちゃん(3)と判明したと発表した。了士さんは県警越前署で蓮ちゃんと42日ぶりに対面した。「蓮、ごめん」と語り掛けたという。

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 坂井西署によると、DNA鑑定で型が一致した。死後1カ月~1カ月半がたっており、死因は低体温症か溺死とみられる。身に着けていたトレーナーは灰色で、長ズボンはカーキ色。履いていたスニーカーは16・5センチでオレンジ色と紺色のラインがあった。同署は「いずれも蓮ちゃんが行方不明になった時の服装と矛盾はない」とした。遺体に目立った外傷がないことから、事件性は低く、誤って川に転落し流されたとみている。

 了士さんと祖父の康雄さん(54)は20日午前、越前署で蓮ちゃんと対面した。了士さんは福井新聞の取材に対し「蓮にはごめんと言いました。3歳の小さい子が短い人生で…。死なせてしまったということが…」と声を振り絞った。

 一方、海へ出てしまうぎりぎりの河口で見つかったことには「会えたというのは本当に蓮の、蓮のつくってくれた奇跡だと思う。最後の最後でぎりぎりで見つかって。来てくれたとしか思えない」と話した。

 母里奈さん(28)は午前11時50分ごろ、了士さんらと3人で同署を訪れた。蓮ちゃんが着ていた衣服などを引き渡した後、霊安室で対面。里奈さんは泣き崩れたという。

 蓮ちゃんは昨年12月9日午後2時ごろ、越前市上太田町にある田中さんの勤務先の駐車場に止めた車から行方不明となった。田中さんが勤務先で用事を済ませて約10分後に戻ると、助手席に残していた蓮ちゃんがいなくなっていた。駐車場近くには柵のない川があり、当時増水していた。

 遺体は19日午前9時50分ごろ、釣りに来ていた70代男性が見つけた。蓮ちゃんが行方不明となった駐車場の脇を流れる吉野瀬川から男児の遺体が発見された九頭竜川河口までは約42キロ。

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