雪をかぶった大根、かぶ、白菜などの野菜はとても甘くなるのです。寒さに打ち勝つために土のなかでその寒さと戦うために必死になってその糖度を増すから甘くなるのだということを聞いたことがあります。

 寒さに弱いさつま芋が、土のなかで、その命を長らえるためにこのような必死の努力をしていたのでしょうか?それとも、魚などにおいて、特に‘いか’においては、取れてすぐの新鮮なものよりも少し時間を置いて使った方が甘みが増しておいしいことは経験上よく知っています。それと同じ原理なのでしょうか。

 別に、九州より送っていただいていた立派なさつま芋があるのでそれを使おうかと迷っていた思いも一度に吹っ切れ、寒さのなかでその命をここまで持ちこたえてくれて甘くなったそのさつま芋を削りに削って完全に良いところを使って今年の芋きんとんを仕上げました。それでも家族で十分に堪能できるおいしさと量でした。

 

<桃太郎って だーあれ>(5)

―気比神宮の桃太郎をたずねて―

 

 敦賀の気比神宮の「桃太郎」が日本で最も古い桃太郎だということを何年か前から、聞いておりましたので、それを確かめるために実際に気比神宮に行ってみたいと思いながら、何年かの月日が立ってしまったのです。そんな私の思いを知って、敦賀に本社があるジャクエツの方が案内しましょうと言って下さったのです。しかし、それでもなかなか実行するにはいたらず、ゆうに一年はたってしまったのです。いつまでたっても神輿のあがらないそんな私を、見るに見かねてか、日を限定したなかでの私の都合を聞いて気比神宮に案内してくださったのは2009年10月20日でした。

 敦賀に行くなら、「気比神宮」のほかに、総参祭(そうのまいりのまつり)が行われる「常宮神社」、昭和39年ぐらいまでお産のために使われていたという「色浜の産小屋」も是非訪ねてみたいと思っていたのです。

 「産小屋」は、敦賀でガイガーシンフォニーの監督でおられる龍村仁さんを囲んでの会が行われました。その折に、その小屋を案内したという話しを聞いておりました。その事を聞いて以来まるで、古事記にある豊玉媛の産所のような場所が今でもあることに強く関心があり、是非機会があれば一度訪ねたいと思っていたのです。案内してくださるその方は、その訪ねたいと思うところのすべてを案内してくださるというのです。そしてその行程表まで作って持ってきてくださったのです。

 はじめに「気比神宮」に寄っていただき、その社務所に立ち寄ると例の‘気比の桃太郎さん’が目に留まりました。

 ああこれだ!これだ!と思ってこの桃太郎さんをよく拝見すると、「カタリの世界」の文章がかすかに頭を横切りました。それはたしか「手に軍扇を持った陣羽織姿の桃太郎」だったのでは・・・。しかし、その桃太郎は「手に軍扇を持った陣羽織姿の桃太郎」ではなかったのです。

 二つに割れた桃の中に立つ桃太郎のその姿は髪をみずらに結った古代の男の子の姿ではありませんか。えっつ? これはなあに・・・。どう考えればよいの。一瞬止まってしまいました。

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